鋼製型枠の剝離剤選定と使用について

 コンクリート製品打設時に鋼製型枠とコンクリートの脱型をよくするために剥離剤(離型剤と

もいう)を使用します。今回は剥離剤の使用方法や選定についてお話します。

 

現場打コンクリートブロック製作の流れ

 

ショットブラスト(サンドブラスト)工場で整備された型枠は、ブロック製作現場に搬入される。

型枠の組付け → 型枠の内面に剥離剤を塗布 → 生コンを打設 → 養生 → 脱型→ 

ケレン(型枠内面の掃除)の順に作業が繰り返されます。

 

この作業で重要なのが、剥離剤です。脱型時にコンクリート製品が型枠に引っ張られて、カケたり

表面がガサガサになったり、油染みなどが出来ないように、離型できるかがポイントです。

 

脱型時に型枠にコンクリートが引張られたような欠け方する時

それ型枠に剥離剤が馴染んでない証拠です。剥離剤の相性が悪いのか。塗布の仕方が悪いのか。

 

現在、各剥離剤メーカーが様々な特色の商品を提供しており、油性タイプ、水性タイプ、化学

反応タイプ、消泡タイプなど100以上の種類があります。

 

 

 

 使用規定がないので正直どれを選定すればよいのか悩みます。

 

 30年ほど前は剥離剤も数種類しかなく、購入するときは「#○○番を手配」と簡単に選定

できていました。#○○番は剥離剤の粘度を表していました。(当時は高粘度タイプが主流)

高粘度タイプは剥離性が良いのですが、価格が高いのが問題でした。

積雪の多い地域では現在も高粘度が主流のようです。

 

ここで剥離剤選定の目安をいくつか挙げてみます。

 

○ 剥離剤の粘度 つに大別すると下表のようになります。)

粘 度

離型性

馴染み

作業性

価 格

型 枠

適応形

高粘度

大 型

複 雑

中粘度

中 型

一 般

低粘度

×

小 型

簡 易

 

〈剥離剤の塗布の仕方〉

 

高粘度タイプはローラーなどで薄く延ばして使う。

低粘度タイプはモップなどで規定量塗布する。(塗着が悪い時は打設前にもう一度塗布)

新品の型枠はとくに馴染みが悪いので、注意が必要です。

現場でよく見る噴霧器での散布はムラになりやすいのでお勧めできません。

 

○ 防錆剤(クリア剤)との相性

作業前の型枠内面には防錆剤が必ず塗布してあります。この防錆剤の上に剥離剤を

塗布するため、剥離剤が防錆剤(クリア剤)を溶かしたり、何らかの反応で変色し

たりすると来上がったコンクリート製品にシミが出たり、防錆剤(クリア剤)が

付着したりします。剥離性の悪い低粘度や安価な化学反応型は特に注意が必要です。

 

そもそも剥離剤は何も塗布されてない型枠内面に塗るものとして製造されており

 

内面の防錆剤(クリア剤)との相性については、まったく想定されていません。

 

○ 剥離剤と型枠の馴染み

作業開始の1,2回転目までは型枠への剥離剤の馴染みが悪いのが通常です。特に垂直

面の部位には中、低粘度は流れやすいので前日に塗布した場合は、生コン打設当日

に再度塗布し、乾燥及び付着状態を確認することをお勧めします。型枠の低温度、

雨天時、結露、朝露、高湿度時にも剥離剤の馴染みは良くありません。 

※ 気象状況や作業時の環境にも注意して使用する事。

 

コスト面で高粘度が負担となる場合は、初回から数回転型枠に馴染みが出るまで

高粘度を使用し、その後、中低粘度タイプに切り替えるのも一つの方法です。

 

○ 次製品型枠工場での剥離剤の選定

工場製作のコンクリートブロックの場合は、テーブル式振動バイブレーターの

回転数や型枠形状によって剥離剤の相性が変わります。

都度確認しながら選定することが望ましい。

 

 

剥離剤の製品に関する情報は、直接剥離剤メーカーにお問合せ下さい。

 

※ 低価格で販売されている剥離剤は廃油を再生した再生油や揮発剤の多く含まれた

  ものがあります。内容をよく確認してください。

※ また低価格な化学反応タイプもあまりお勧めできません。 

 

参考までに!

 

弊社は東洋薬化学工業㈱ ㈱東亜オイル興業所の剥離剤をよく使用します。