サンドブラスト加工後の粗さ測定は国際検査員が行ない加工証明書も発行いたします

サンドブラスト加工後の粗さ測定は国際検査員が行ない加工証明書も発行いたします

国際検査員の加工証明書 ブラスト加工後、ほとんどの業者では『粗さ測定』を行なっています。粗さ測定には、国際標準化機構ISO(ISO規格の日本語翻訳版がJIS)が定めた規格を利用して測定を行ないます。しかし、業者によってはISO規格通りの加工が証明できない、ほんとうにISO規格に準じているのか?というような不安を与えるような製品を納品している場合もあるのです。
弊社では、国際検査員資格「FROSIOⅢ」を取得している熟練のスタッフが、厳しく検品して粗さ測定を行なっています。また、粗さ測定実施後には「加工証明書」を発行するなど、ご依頼者さまに信頼していただけるような仕組みを採用しております。

サンドブラスト後の『粗さ測定』が重要な理由

ブラスト加工を行なった後には、必ず『粗さ測定』を行ないます。この粗さ測定は、製品の耐久性や次工程に必要な表面状態になっているかを示す『指針』であり、測定結果によっては再加工などを行なわなければならない状態になってしまうのです。
ブラストのすべての工程が終わってから粗さ測定を行なうのではなく、工程中の決められたタイミングで随時測定と微調整をしながら、ご依頼者さまの希望する状態に仕上げているのです。

表面粗さを数値化して管理

表面粗さは国際規格ISOによって数値化されています。数値化されていないと、業者判断による「目視」や「感覚」での製品加工がはびこってしまいます。ブラストが多くの命を預かる「巨大タンカー」や「海上施設」で採用されているのは、こうした厳しい管理があるからともいえます。
表面の粗さ数値をかんたんに言うならば
被加工面の表面状態を知るための1つの指標
です。ここでいう「表面状態」とは、製品が元々持っていた表面の『大きな波のうねり具合』と、ブラストで発生した製品表面の『細かい凹凸』が複合された状態のことです。

表面粗さ測定で使用する『比較板』

表面粗さ測定で使用する『比較板』

表面粗さ測定で使用するのは『比較板』と言われている正方形が4つに区切られたような板です。この比較板を用いて、ブラストによる製品表面の粗さを測定します。この「比較板」の使用は国際ルールでもあり、ブラストに限らず、すべての製品表面加工の『ガイド』のようなものです。
比較板はブラスト研磨材の形状に応じて異なるものを使用します。尖った形状の「グリットタイプ」と小さな鉄球のような形状の「ショットタイプ」、そして微粒子形状の「サンドタイプ」によって測定する「比較板」を変えています。
ブラスト加工を行なった製品の表面状態と、比較板の測定ガイドをルーペや目視、顕微鏡などを用いて見比べていきます。また、粗さ測定器を使って正確な表面粗さを数値化する場合もあります。

表面粗さ測定の数値の意味

表面粗さ測定で記録される数値。この数値には製品表面の粗さ状態がすべて数字によって記録されているのです。ISO規格では、大まかに4種類の数字を使って製品表面の粗さを表しています。
● Rz…最大高さ粗さ ● RzJIS…十点平均高さ ● Rq…二乗平均平方根粗さ ● Ra…算術平均粗さ

Rz…最大高さ粗さ

Rzとは、サンドブラスト加工で発生した凹凸の最も高い部分の凸の高さです。計測範囲内の中で最も高い凸の高さがRzになります。

RzJIS…十点平均高さ

計測範囲内である程度の高さがある凸の平均高さです。なぜこのような計測を行なうのかというと、サンドブラストは表面の粗さに「バラつき」が発生しやすい加工方法だからです。
表面の粗さにバラつきが発生する要因として
● 研磨材そのものが持つ粒度分布の影響 ● 元々の被加工面(加工前の状態)のバラつきの影響 ● ブラスト機器の影響
この3つが挙げられます。研磨材の材質によっては粒のサイズがまばらなものもあります。その「まばら」な粒がバラつきを生んでしまうのです。
元々の製品表面に細かい傷や起伏がある場合にはバラつきが発生します。ブラストは基本的に同じ圧力で研磨材を吹き付けて加工を行ないます。そのため、投射を受ける製品表面の状態によってはバラつきが発生してしまうのです。
ブラスト機器にはいろいろな種類がありますが、もっともバラつきが発生するのは、手に持って行うタイプの投射機器です。ハンドブラストとも言われています。弊社では大型、中型、小型、バレル、自動投射機器などもあるため、製品表面の状態などによって微調整が可能になります。

Rq…二乗平均平方根粗さ

ブラスト加工で発生した凹凸の測定曲線を2乗した値の平均値です。この数値によってもっとも高い凸が強調表示されます。

Ra…算術平均粗さ

Raとはブラストを行なった製品表面の凹凸の『凸の高さの平均値』です。ブラスト加工によってどれぐらい表面が削られているかが判断されます。強度計算などでも床われる数値です。
数値を確認しながら加工を行なうことで、ご依頼者様の希望する粗さに調整できます。勘や目視といった不確定要素が多い粗さ基準ではなく、きちんとした数値での調整を行なっているのです。

国際検査資格『FROSIOⅢ』を取得している熟練のスタッフが検査を行ないます

弊社の表面粗さ測定は、国際検査員資格である『FROSIOⅢ』を取得しているスタッフが担当いたします。このFROSIOⅢという資格は、国際的な資格という以外に、もう1つの重要な意味を持っています。

FROSIOⅢとは?

FROSIOとは、ヨーロッパ・ノルウェーで発足した『表面処理検査員制度』のことです。どうしてノルウェーで発足したのかというと、1969年にノルウェー海域で発見された油田が関係しています。
油田から石油を取り出すためには、巨大な海洋構造物が必要です。ボーリング機械のような大きなものは破損してしまうと巨額の損失になってしまいますし、海洋汚染にもつながってしまいます。実際、1969年前後にはこうした海洋建造物の事故が多発していました。
事故の原因のほとんどが「機器の錆による劣化」だったのです。その結果、機器や海洋構造物のメンテナンス業務が増えてしまい、石油採掘業務に支障が出てしまいました。急激な需要もあって、塗装業者の育成や防錆検査員の不足が目立ってしまったのです。
素人が行なった塗装では塩分を含んだ海の風による錆発生を抑えることができず、結果的に海洋構造物の崩壊や火災などが多発しました。そして1986年、件の「FROSIO」が設立されたのです。
電力、造船、石油などの関連業界に塗装や防食塗装業者が集まって誕生したのが
「FROSIO:表面処理検査員の教育と認定に関する専門協議会」
です。Professional Council for Education and Certification of Inspectors Surface Treatmentのノルウェー語訳の頭文字6つをつなげた略称が「FROSIO」です。
国際標準化機構ISOシリーズに沿った品質管理ルールによると、塗膜診断や表面処理検査などの塗装作業を行なう場合、従事するスタッフには必要な知識習得と現場管理者としての教育が必要とあります。FROSIO資格はISO規格を網羅しつつ、海洋構造物など「従業員の命」に関わる重要な検査が可能な資格なのです。

国際検査員認証の『加工証明書』を発行いたします

岡垣興業㈱では表面粗さの測定後に『加工証明書』を発行しています。この発行証明書はISO規格のルールに沿っていることを証明したもので、テストブラストで合意いただいた、処理工程の結果、つまりご依頼の加工によって施工したという証明書になるのです。
加工証明書は製品によって税関などで提示を求められる場合があります。その他、証明書があることで、加工した際の数値が記録され、メンテナンスなどがしやすくなります。

安心のサンドブラストなら信頼と実績の岡垣興業株式会社におまかせください

安心のサンドブラストなら信頼と実績の岡垣興業 国際検査員による厳しいチェック、そして加工証明書。こうした法を遵守した取り組みは、お客さまへの「責任」です。どんなに優れた技術や機器を揃えていても、肝心のブラストのクオリティが低ければなんの意味もありません。 FROSIOⅢや加工証明書といった、形に残る「責任」を岡垣興業㈱では今後も継続していきます。安心、そして信頼と実績のあるブラストならば『岡垣興業株式』までご相談ください。