福岡でショットブラスト後の塗装もできる業者の選び方

福岡県内でショットブラスト加工後の塗装を行なっている業者はそこまで多くありません。ほとんどのショットブラスト業者は塗装前の汚れ除去や下地加工などに特化しているため、本格的な塗装を施すための施設や技術が備わっていないのです。
今回はショットブラスト後の塗装について、そしてブラスト後の塗装ができる業者の選び方についてご紹介します。

ショットブラスト後の塗装とは?

そもそもショットブラストとは、ブラスト加工の一種です。ブラスト加工には『サンドブラスト』や『ショットブラスト』、『ウォーターブラスト』などの種類があります。ブラスト加工については以前のトピックでもお話しさせて頂いていますので、気になる方はこちらをお読みください。
サンドブラストとショットブラストの違いは「工法」と「研磨材」です。 https://okagaki.co.jp/blust-media/326/
ブラスト加工の目的は「素地調整」つまり製品表面の汚れや異物を除去し、アンカーパターンと呼ばれる凹凸を製品表面に施すことです。
ではどうして塗装前にショットブラストを施すことが重要なのでしょうか?ショットブラストと塗装の関係について説明していきます。

塗装の基本は『重ね塗り』

塗装とはただ単に色を塗ることと思われていますが、実際には着色以外の目的もあります。塗装を英訳すると「COAT」や「PAINTING」、「PAINTWORK」などが挙げられます。つまり、塗装にはたくさんの役割があるのです。
金属製品における塗装とは、ただ見た目のカラーリングを変更することではありません。金属の大敵である「サビ」から製品表面を守るために行なうのが、塗装の目的でもあります。
金属製品の塗装は「重ね塗り」が基本です。塗装もなにもしていない表面に錆防止の塗料を塗り、その後でさまざまな用途の塗料を重ね、最終的にその製品のイメージともなるカラーリングを施すのです。
寒い冬にはたくさんの上着を羽織るでしょう。それは寒さから体温が奪われるのを防ぐためです。金属製品の塗装は「サビ」から身を守る、まさに「COAT:コート」の役割をもっていることになります。

〈ポイント〉 ● 塗装は1回では完了しない ● 塗装はサビから製品を守るための役割も担っている ● 塗り重ねる塗料にはそれぞれに役割がある。

下地処理後の塗装が耐久性に大きな影響を与える

金属製品の下地処理とは、製品表面に最初の段階で塗られる塗料を、しっかりと密着させることが目的です。加工前の金属製品の表面は凹凸が少ないため、塗料を塗ったとしてもすぐに剥がれ落ちてしまいます。ブラスト加工で表面に凹凸つけ、そのキズが「アンカー」の役割を担うことで塗装が剥がれ落ちにくくなります。
だからこそ下地処理後に行なわれる塗装は、製品の耐久性、つまり「サビ」に対する耐久性を左右する重要な塗装になるのです。

〈ポイント〉 ● 下地処理で塗装と製品をより強固に密着させている ● 下地処理後の塗装は製品を「サビ」から守る最後の砦である ● 適正な下地処理が製品の仕上がりを左右する。

ショットブラスト後の塗装ができる業者の選び方

ショットブラストを行なう業者は福岡県内だけではなく九州全体で見ると、その数は多いでしょう。とくに工業地帯である北九州市周辺には、ショットブラストやサンドブラストといったブラスト加工をメインにしている業者が多いです。
しかし、ショットブラスト後の塗装までできる業者となると話は別です。そもそもブラスト加工と塗装は違う工程であるため、設備の広さなどさまざまな条件が揃っていないといけません。仮にできるとしても、塗装スペースをあまり必要としない小型製品などしか対応できないというケースも少なくないのです。
では大型製品などのブラスト加工と塗装ができる業者を選ぶには、どのようなポイントをチェックすればいいのでしょうか。ここではショットブラスト後の塗装ができる業者の選び方について紹介していきます。

設備の多彩さ

ショットブラストやサンドブラストといったブラスト加工に必要な設備に加え、塗装に必要な設備の多さに注目するとよいでしょう。
ブラスト機器には、大型や小型、手動型などさまざまなタイプのブラストマシンが使われます。ブラスト後の塗装も行なっている業者の場合、ブラスト加工設備が多彩であればあるほど、塗装に必要な機器も比例して多彩でなければいけません。
大型ブラスト×処理後の塗装なのであれば、大型ブラスト機器と大型塗装機器がなければ、正しい基準での塗装はできないのです。逆もしかりで、精密機器のような細かいブラストと下地処理後の塗装をオーダーする場合に、精密機器用の塗装機器が必要になります。
いくらブラスト機器の種類が多くても、塗装機器が少ないのであれば、下地加工後の塗装のクオリティはあまり期待できないでしょう。

〈ポイント〉 ● ブラスト加工後の塗装は「大で小をかねる」が通じない ● ブラスト機器の種類=塗装機器の種類でなければ下地処理後の塗装クオリティは期待できない

取り扱い塗料の信頼性

下地処理後の塗装も同じ業者に依頼する場合、扱っている塗料の信頼性も業者選びのポイントになります。塗装に必要な塗料は、国や世界基準で定められているものを使用しなければなりません。環境や人体に配慮した素材であることはもちろん、クライアントの希望する塗装効果を実現するためには、正しい塗料の選択も必要です。
安価な塗料を重ね塗りしても意味はありません。塗装にはそれぞれ意味や効果があり、安価なものをいくら塗りたくっても「サビ」などの外的要因から製品を守れなくては塗装の意味はないのです。

〈ポイント〉 塗装に使用している塗料の種類を公開しているか? 塗料への知識と塗装技術がある業者なのか? 塗装実績の確認ができるか?

塗装後の二次保管が可能か

塗装は乾燥するまでが工程です。乾燥の方法には主に
自然乾燥 焼付乾燥
の2種類があります。塗料の種類によって自然乾燥にするのか、それとも焼付乾燥にするのかが決まります。自然乾燥でも焼付乾燥にしても、相応の施設や保管場所が求められるのです。あなたの依頼した業者が塗装設備もあって、適切な塗料を選んでいたとしても、塗装した製品を乾燥させる施設や保管場所がなければ、塗装が乾かないうちに次の塗装を重ね塗りしている可能性もあります。乾燥させられる倉庫や設備などがあるかどうかも重要なチェックポイントになるでしょう。

〈ポイント〉 ● 乾燥方法によっては特別な施設や場所が求められる ● 自然乾燥が求められる塗料を焼付乾燥や風圧などで強制乾燥させると、塗料の接着率などに問題が起こる場合もある

屋外・屋内の塗装スペースが十分に確保されているか

製品によっては塗装作業に面積が必要になる場合もあります。その際に塗装場所の広さが十分に確保されているかも重要なチェックポイントになります。
製品によっては屋外塗装ではなく、屋内での塗装が望ましいというものもあるでしょう。小さな製品や精密機器などの場合はとくに屋内での塗装が求められます。また、大きな製品の場合でも屋内外に十分なスペースを必要とします。
下地処理後の塗装を行なう業者を選ぶ場合には、塗装に必要なスペースが確保されているところなのかも重要なチェック項目になるでしょう。

〈ポイント〉 ● 塗装場所のスペースが十分に確保されているか ● 作業場所と保管場所に十分なスペースが確保できているか

検査員資格を持ったスタッフがいるか

塗装はただ塗料を製品に塗ればいいというものでもありません。適切な機器を使って、製品の耐久性を最大現まで維持できるようにチェックしなければなりません。チェックを行なうスタッフに、国際資格である塗装検査員資格NACEやグローバル資格であるFROSIOを取得しているかも確認してみましょう。
日本の工業技術は世界一と言われています。なぜ世界一なのかは、さまざまな理由が挙げられるでしょう。完成品に対する動作チェックなどに関して世界一。複雑なチェック項目のおかげで世界一信頼できると言われています。下地処理×塗装を依頼する場合、まずはその業者に塗装検査員資格をもつスタッフがいるかどうかも重要な要素になるでしょう。

〈ポイント〉 塗装検査員資格の有無は必ずチェック 検査員資格のレベルもチェック

配送に問題がないか

お客様の中には、県外から製品を持ちこむ方もいらっしゃいます。下地処理と塗装を行なってから返送してほしいという方もいらっしゃいます。その業者の配送への意識もチェックが必要です。
とくに大型製品の加工を依頼する場合、加工後の運搬には十分に注意をしなければなりません。大型製品の運搬を行なう特別車両などが必要になります。配送に問題がある場合、せっかく下地処理後の塗装を行なったとしても、製品にキズをつけてしまうことも考えられるでしょう。配送業者の運搬クオリティにも意識を向けておくとよいでしょう。

〈ポイント〉 ● たかが配送、されど配送 ● 大型製品の運搬の場合は特殊車両などを手配できるかどうかもチェック

福岡県宮若市という立地のよさを活かした弊社のメリット

弊社ではブラスト後の防錆塗装に加え、重防食塗装も行なっています。また、国土交通省から認可「NETIS」に登録されている独自技術「ブロックプライマーN」を用いた防錆加工も可能です。
弊社のメリットはほかにもあります。それは「立地のよさ」です。弊社は福岡市と北九州市のちょうど中間地点である『宮若市』に本社があります。高速道路若宮料金所までは県道9号沿いルートを使い車で約3分の距離です。
また熊本工場は、九州地方のほぼ中央にあるなど、立地のよさがメリットです。立地がよければそれだけ配送もスムーズになり、コストも安く抑えられます。福岡市や北九州市にはない強みが弊社のフットワークの軽さなのです。

福岡でショットブラスト後の塗装まで依頼したいと考えているならばぜひご相談ください

福岡・熊本のお客様を中心にご依頼を受けることが多い弊社ですが、日本全国からのご依頼も可能です。立地のよさを活かした配送コストの削減、国際資格を持ったスタッフの厳しい検査、国から認められた独自技術。
お客様のご依頼を100%遂行できる業者選びに困ったら、まずは弊社にご相談ください。従業員一同、心よりお客様からのご連絡をお待ちしております。