サンドブラストは砂だけじゃない!代用素材が選べます

サンドブラス(略ブラスト)という言葉は『砂』の意味をもつ「Sand」と『突風』の意味をもつ「Blast」が組み合わされています。公園などで見かける砂を金属などに吹き付けて、錆落としなどをすると思われていますが、実際にはそんなことはありません。サンドブラストはあくまでも『加工技術』の名前であって、必ずしも『砂』を使うわけではないのです。

弊社岡垣興業株式会社では『砂以外』の素材も使います。ここでは、ブラストで使われる「砂」の代用素材についてご紹介いたします。

サンドブラストは砂以外も投射材に使えます

ブラストには『研磨材』が不可欠です。研磨材とは、加工を施す製品に吹き付ける『砂』のような素材のこと。素材は大きく分けると

• 金属系
• 非金属系
• その他素材

この3種類に分別されます。

お客様の希望する加工状態に合わせて素材を決めるのがテストブラストという工程です。テストブラストでは、ブラストの国際検査員資格「FROSIO」と国家資格である「塗装技能士」をもつスタッフと一緒に、お客様の加工希望をお伺いします。その際に製品に吹き付ける研磨材の「素材」を決めることになります。

まずは大分類3種の素材がもたらす用途などを見ていきましょう。

サンドブラスト金属系研磨材

ブラストの研磨材としてもっとも一般的なものが『金属系』の研磨材です。スチール、グリット、ステンレスなどの素材が代表的です。

金属系研磨材の用途は主に下地処理(アンカーパターン)や除膜作業、除錆作業に使われることが多くなっています。ハンドツールによる手作業に比べ作業時間も短縮できる。

金属=硬いというイメージがありますが、中には粒子の硬度が低い、つまりやわらかい金属系投射材もあるのです。代表的な素材では『亜鉛』や『アルミニウム』が挙げられます。投射する製品の材質や硬度に合わせ研磨材を使い分けます。

サンドブラスト非金属系投射材

金属系研磨材に次いで種類が多いのが『非金属系』と呼ばれる素材です。金属ではないものの、金属系素材に近い特徴をもっているものが該当します。代表的な素材は、アルミナや炭化ケイ素、セラミックやガラスなどが挙げられます。金属=硬いというイメージがありますが、金属よりも硬い素材もたくさんあります。用途は金属系よりも多いことが特徴です。

『削る』や『粗す』といった金属系素材の用途はもちろんのこと、製品表面の見た目をキレイにする『磨き』に加えて『梨地加工』や『シボ加工』も可能。工業系製品のほかにも、ガラスアートなどにも使うことができる万能素材なのです。

サンドブラストその他素材投射材

金属系や非金属系以外の素材が『その他素材』に分類されます。硬度としては、金属系や非金属系に劣りますが、製品の仕上げ磨きなどでは素材の中でもっとも優れているといえるでしょう。代表的な素材は、ナイロンやプラスチックなどの樹脂系、クルミや桃の種を破砕して作られた植物系があります。

用途は仕上げ磨きがメインですが、プラスチックなど一部の素材は『切削』などの加工でも使われます。デリケートな製品に関しては、金属系や非金属系よりもその他素材が適していると言えるでしょう。

サンドブラストが発明されたきっかけ

サンドブラスト(略ブラスト)は「砂」を「高圧力で噴射」するという意味があります。そもそもブラストはどのようなことがきっかけで発案されたのでしょうか?

「Sand」が「Blast」で岩を削る様子を見て発明された

ブラストは砂が岩を削っている様子から発案された工業技術です。砂漠地帯が多い国では砂嵐が発生します。長い年月の中で幾度となく砂嵐の衝撃を受ける大岩。大自然が表面を削っている仕組みを利用して発案されました。

日本では「雨だれ石を穿つ」ということわざがあります。実際に工業技術として、水を利用した加工技術「ウォータージェット」がありますね。ブラストは、まさに「砂が大岩を穿つ」技術なのです。

重要なの「砂」ではなく吹き付ける「研磨材」と「圧縮された空気」

ウォータージェットはブラストの仕組みに似ています。高圧力で噴射するものが「水」か「砂」かの違いです。ウォータージェットは主に『高硬度の製品や素材を切断』する目的で使われます。

対してブラストは、研磨材を変えることで『切断』や『削る』、『粗す』や『磨く』などの加工が行なえます。金属系や非金属系、その他素材を使い分けることで、さまざまな加工を可能にするブラスト。

サンドブラストには特殊な砂「珪砂」を使っていた!しかし…

ブラストが発案された当初、道端で見かける「砂」ではなく、特殊な「砂」を使っていました。『珪砂』と呼ばれている研磨材です。しかし、ある理由から珪砂を使ったブラスト加工は禁止されました。

珪砂とはどんな研磨材なのか?そして、なぜ珪砂を使ったブラストが禁止されたのか?について解説してきます。

珪砂とは二酸化ケイ素のこと

珪砂は二酸化ケイ素の結晶である『石英』を成分にする砂のことです。宝石のオパールをご存じでしょうか。オパールは二酸化ケイ素が低温で水分を含み、ゆっくりと固まったために結晶化したもの。そのほかにも、天然のガラスと言われている『黒曜石』も二酸化ケイ素から生まれた鉱石です。

ブラストで使われていた珪砂を溶かして作られるのが、工業用の石英ガラスになります。理科の実験で使うようなビーカーやフラスコ、身近なところではインターネット通信で使われている光ファイバーの原料になるなど、二酸化ケイ素は私たちの身近なところにある物質なのです。

珪砂が人体に与える影響

ブラストが発案された当初、研磨材として使われていたのは珪砂でした。珪砂は耐食性や耐熱性にすぐれた砂です。しかし、石綿問題に端を発した『じん肺』被害が珪砂でも引き起こされることが判明し、ブラストの研磨材としてそぐわないと判断されました。

ブラストは圧縮した空気に研磨材をのせて、製品に吹き付ける工業技術です。じん肺は微粒子を吸い込むことで引き起こされる重篤な病気です。ブラストに従事しているスタッフの健康を脅かす珪砂。

使われなくなったのは必然だったのです。弊社のブラストでは珪砂は使用しておりません。ただし、お客様によっては珪砂でのブラストが必要な場合もあります。テストブラスト時にご相談ください。

岡垣興業株式会社では製品に合わせて適切な代用素材を使います

弊社岡垣興業株式会社では、お客様の製品に合わせた研磨材を使い分けます。国際検査員資格であるFROSIOⅢ、国家資格である塗装技能士を取得している弊社熟練のスタッフが、お客様の希望をお伺いします。安心安全、高品質のブラストをご希望でしたら、ぜひ弊社までご相談ください。