サンドブラストの研磨材を変えるとどうなる?
サンドブラスト(略ブラスト)とは、高圧で噴射する「砂」のような投射材を製品に噴霧して加工を施す工業技術のことです。ブラストの用途に『研磨』があります。表面処理を行なうためには研磨材が必要になります。
研磨材はその素材や形状によって加工状態が変化するのです。ここでは研磨材の種類や加工状態をご紹介します。
研磨材を変えれば製品の加工状態も変わる!
ブラストの1つの用途である『研磨』。研磨とは製品の表面により硬度の高い個体を断続的にこすることで、表面部分を削って平滑にする作業のことです。製品表面の仕上げで使われることが多いです。
サンドブラストは砂嵐が大岩を削っていたことをきっかけに、工業技術として誕生しました。研磨はサンドブラストの基本的な加工作業です。そのため、研磨に関するバリエーションの豊富さはかなり多いといえます。
研磨で重要なのは、研磨を行なう研磨材の素材です。同じ素材の製品であっても、研磨材が変われば、加工後の状態に大きな違いが生まれるのです。
サンドブラストの投射用研磨材は金属・非金属・それ以外と400種以上に渡ります
ブラストの投射用研磨材には大きく分けて3種類の素材が用いられます。『金属』と『非金属』、そして『それ以外』の3つです。
金属では鉄やステンレス、亜鉛やアルミニウムといった素材が挙げられます。研磨よりも削りや粗すといった作業に使われます。研磨用素材としては、やわらかいアルミニウムや亜鉛の粉末が使われることが多いです。
非金属には、炭化ケイ素やセラミック、ガラスなどがあります。仕上げ研磨用素材として使われているものが多く、粒の細かいセラミック粒子やガラス粒子が研磨材として向いています。
それ以外とは、金属でもなく非金属でもない素材のことです。樹脂系と植物系が多いです。樹脂系ではナイロンやプラスチック、植物系ではクルミや桃の種、アンズの種などがあります。表面がデリケートな製品表面の仕上げ研磨に使われていることが多い素材です。
まずは加工の目的をお聞かせください
まずは加工の目的をお伺いしなければ、最適な素材を選ぶことはできません。いきなり「〇〇で加工してほしい」と依頼されても、お客様の希望する状態にならなければ意味がありません。
弊社にご依頼の際は、まず加工の目的、どんな状態になることを希望するのかをお伝えください。熟練の弊社スタッフが加工対象製品の素材や形状を確認した上で、最適な素材をご用意いたします。
研磨材は素材だけじゃない!形状でも左右されます
研磨材で重要なのは投射する素材と言いましたが、素材の形状によっても左右されます。ボールのような丸い形状もあれば、角形状もあるのです。
サンドブラスト研磨は素材の形状によっても変わります
研磨材を選ぶ際、基本となるのは『なんの素材を使うか』です。そして製品の加工目的によって『素材の形状』を選定します。
たとえば、プラスチックを研磨仕上げに用いるとしましょう。プラスチックは加工が容易にできる分、さまざまな形状のものがあります。ボールのような形状が研磨に向いていると言えますが、尖っている部分が多い形状であれば製品に傷をつけてしまう可能性が高くなってしまいます。
製品表面の硬度、加工の目的に合わせて素材と素材の形状を選ぶことが重要なのです。
代表的な研磨材の形状
投射用研磨材で代表的な形状をいくつか紹介します。
• グリット • ショット • カットワイヤー • ビーズ • パウダー
この5つが代表的な形状ですが、研磨に使われることが多いのは球体系です。スチールやビーズはボールのような球体をしており、高圧で投射しても製品表面に傷が付きにくい形状をしています。
球体以外の形状は、先が尖っているものが多いため、切削や粗しなどに利用されることがほとんどです。
弊社ではテストブラストにて試加工が可能です
弊社ではご依頼を受ける際、必ず弊社スタッフが同席してテストブラストを行なっています。テストブラストを行なうことで、加工後の製品状態をイメージしやすくなります。
テストブラストにて加工後の状態を確認していただきます
ブラスト業界において、もっとも多い苦情が「イメージと違う」という内容です。テストブラストを行なわず、自社判断で研磨材などの決定をしてしまい、結果としてお客様のイメージと乖離する状態になってしまうのです。
弊社ではご依頼の段階でテストブラストを必ず行います。お客様の製品と同じ素材の板を用意し、研磨材を実際に投射して加工後の状態を確認していただきます。お客様のご要望に合わせて弊社スタッフが適切な研磨材をチョイスしますので、遠慮なく「こうしてほしい」という希望をお伝えください。
テストブラストの結果によって、研磨材の素材や形状、使用機器や投射圧力、距離など細かい部分の工程を決定いたします。
研磨は一発勝負!だからこそ納得した状態でお受けしたいと考えております
研磨は一度施行してしまうと、二度と施行前の状態に戻すことはできません。そのため、テストブラストに時間をかけ、お客様に納得していただいた上で作業をスタートさせます。
ブラスト作業の中では比較的簡単な作業が多い研磨ですが、簡単だからこそ高い品質の加工を施さなければなりません。こうした小さな積み重ねが現在の弊社の信頼につながっていると信じております。
サンドブラスト研磨なら幅広い加工に対応した岡垣興業の「OKショット」にお任せください
ブラスト研磨をご希望であれば、幅広い加工、そして高い品質の加工ができる岡垣興業㈱にお任せください。テストブラストだけのご相談でも結構です。遠慮なくご連絡ください!